きみに読む物語 | ナイト・オン・ザ・プラネット

きみに読む物語

きみに読む物語 療養施設で暮らす男性、デューク。彼は同じ施設で暮らす女性に物語を読んで聞かせている。それは、何十年か昔、とある田舎町の材木工場で働きながら暮らす青年ノアが、夏の間、別荘へ遊びに来ているお金持ちの娘アリーに一目惚れしたことから始まる運命的な出会いの物語だった・・・

メインは現在の療養施設でのお話なのだが、読んで聞かせる物語とあわせて、二つの別れと再会のストーリーになっている。

物語の中の恋はとても真っ直ぐで一目惚れを成就させてしまうもの。
ノアはまともに見ていると照れくさくなるくらいのスタンドプレーでお嬢様のアリーの心をつかんでいく。そしてつきあいだしてからは、とってもラブラブなのだが、どこか清く正しい、一昔前の時代らしい素朴な恋愛なのだ。
ただ、身分の差やそこからくる家族の反対、戦争やらと、紆余曲折あり果たして二人はどうなるのか・・・

一方、療養施設では、デュークが少しずつ物語を読んで聞かせ、彼女も興味津々で聞いているのだが、彼女は実はアルツハイマーで最近の出来事も忘れてしまうほど。
この物語も何回も聞かせていたのだった。そこには彼のある想いが込められていた・・・

たまにこういう純愛ものを見ると、特に今回は、こんな一生ものの恋をしてみたいな~なんて素直に思う。
一目見ただけで声をかけて、しかも追いかけていくなんて、彼ぐらいかっこよくても今だったらストーカー扱いされかねないけど、スタンドプレーしたくなるかも?
性格も正反対でしょっちゅけんかするけど、とっても仲がいいなんて、理想的な二人なのだった。
もちろん、それだけでは無くて、現代社会の問題の一つであるアルツハイマーとそうつきあっていくかということも投げかける、考えさせる作品になっている。

最近、涙腺の弱い人が多いのか、「この映画、泣けます」なんてフレーズに乗せられてるのか、すすり泣きの声がちらほら。まあ、この映画なら許せるかな。

運命の出会いというのはこういうものなんだな~、ほんと、涙流すより、うらやましい!って映画ですね。。。



05.06.14 映画館

オリジナルサイト
http://www.kimiyomu.jp/